摂取エネルギーの適量
摂取エネルギーの「適量」は体格や活動量によって一人ひとり違います。自分に合った適量を知ることが大切です。
欠乏すると体に障害を引き起こすのが「栄養素」
★エネルギーの収支バランスを
必要以上のエネルギーをとり続けるツケは生活習慣病などの形で確実にやってきます。
もちろん、不足による「やせ」の弊害についても同様です。
大食に慣れてしまうと、空腹感や満腹感、食欲などといった目安もぶれてくるので「腹八分目」も頼りになりません。
自分の「適量」をしっかり覚えましょう。
★消費エネルギーを知る
次の①②③を合計したものが1日の消費エネルギーです。
これと見合ったエネルギー量を摂取するのが原則です。
①基礎代謝エネルギー
体温の維持や血液循環、呼吸、消化吸収など、安静状態での、生きていくために必要な最小のエネルギー。
②活動のためのエネルギー
仕事や家事、勉強、スポーツなどに必要なエネルギー。
③特異動的作用によるエネルギー
特異動的作川とは食後にエネルギー代謝が高進すること。
摂取した糖質、脂質、タンパク質の比率によって異なりますが、一般には摂取エネルギーの約10%とされています。
おもに体温に使われます。
★現在の体重より目標体重に合わせる
摂取エネルギーは、標準体重や基礎代謝量、身体活動の強さなどの「個人データ」で変わってきます。
体重は現在の体重ではなく目標体重(標準体重) で計算します。
身体活動の強さは便宜的に3区分に分けた表で自分に合った強度を見つけます。
これらの個人データを使って、一人ひとりに合ったl日の摂取エネルギーを、計算式で算出してみましょう。
PFC比の警告!脂肪のとり過ぎ!
脂質摂取が多過ぎることが問題となっています。
PFC比とは、総摂取エネルギーのうち、エネルギー源となるタンパク質(P)・脂質(F)・炭水化物(C)によるエネルギー構成比率を表したもの。
適正比率はP13%・F25%・C62%。
栄養状態の国際比較などでよく登場します。
摂取エネルギーは身長、体重、身体活動強度によって変わります。
①エネルギーの収支バランス
消費エネルギより多いエネルギーを摂取すると、過剰分は脂肪組織にストックされます。
逆に摂取エネルギーが不足すると、貯蔵脂肪や、本来体の組織をつくるためのタンパク質がエネルギー源として利用されるので、やせや、タンパク質不足による健康障害が起こります。
摂取エネルギー>消費エネルギー ⇒ 体重の増加
摂取エネルギー<消費エネルギー ⇒ 体重の減少
摂取エネルギー=消費エネルギー ⇒ 体重の維持
②自分に合った1日の摂取エネルギーの算出法
身長とBMI(体格指数)から標準体重を算出します。
身長(m)× 身長(m)× 体絡指数(22)= 標準体重(㎏)
●計算例 身長158cm(1.58m)の場合 1.58X1.58X22≒55kg
●BMI (Body Mass Index)
体重(kg)を身長(m)の二乗で、割って得た数値。
日本人では「22」のときが最も病気になりにくいとされる。25以上が肥満。
標準体重に基礎代謝基準値と、身体活動レベルの指数を掛けると、1日の摂取エネルギー量の目安が出ます。
標準体重(kg)× 基礎代謝基準値 × 身体活動レベル = 1日の摂取エネルギー量(kcal)
●計算例 標準体重55kgで30歳代女性の場合、55X21.7X1.75=2089kcal
1日の摂取エネルギーを、朝食・昼食・夕食および間食に配分し、さらにそれぞれ、主食・主菜・副菜・もう1品に配分します。
1日分が2100kcalとすると、夕食は約3分の1の700kcal
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