栄養素の種類と働き
45~50種類の栄養素をバランスよく摂取することが健康への最低条件です。不足でもとり過ぎでも健康障害に。
成長や生命維持に必要な栄養素と水
★エネルギー源となる3大栄養素
糖質・脂質・タンパク質が3大栄養素、ビタミン・ミネラルを加えたものが5大栄養素です。
糖質とタンパク質は1g当たり4キロカロリー、脂質は9キロカロリーのエネルギーを発生させるパワーを持っています。
ただし、タンパク質は、平常時にはエネルギー源より、細胞・ホルモン・酵素・遺伝子・免疫抗体などの構成成分として優先的に利用されます。
★タンパク質を構成しているアミノ酸
約20種類のうち8種類(子どもは9種類)は人体で合成できないので必須アミノ酸と呼びます。
生物によってアミノ酸の種類や組み合わせはみな違います。
★脂質には3つのタイプ
脂質には、脂肪・リン脂質・コレステロールの3つのタイプがあり、脂肪はグリセロールとう物質に飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸がくっついたものです。
脂肪酸のうち体内で合成できないリノール酸・αーリノレン酸・アラキドン酸を、必須脂肪酸といいます。
★炭水化物は糖質と食物繊維
食物繊維は人間の体内では消化されず、エネルギーになりにくいのですが、糖質は消化されてエネルギーになります。
★ビタミン・ミネラルは微量栄養素
ビタミンは炭素・水素・酸素・窒素などを含む有機化合物で複雑な化学構造を持った栄養素で13種類あります。
ミネラルは、鉄(Fe)・カルシウム(Ca) などのように元素記号で表される物質です(「食品成分表」には9種類表示)。
どちらも微量で重要な働きをします。
これらの栄養素を「生命の鎖」と称したのは、アメリカの生化学者、R・ウイリアムズ博士。
いわばネックレスと似ていて、どこかに不足のものがあると鎖が切れやすくなるので、バランスよくとることが大切と述べています。
★栄養素と似た働きをする食品因子
免疫力を高める、活性酸素を防ぐなど、栄養素と似た働きをする食品因子が、食物繊維やポリフェノール・カロテノイドなどで、非栄養素系食品因子とか、フィトケミカル(植物に含まれる化学物質)などと呼ばれ、注目されています。
吸収された栄養素は力や体温、筋肉、血液などに生まれ変わります
栄養素の体内での働きには、大きく分けると
①生命維持や活動のためのエネルギーとなる
②筋肉、血液、骨など体の構成成分となる
③ 生理作用の調整など体の調子を整える
この3つがあります。
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