栄養素・栄養って何?
いろいろな食品が持つさまざまな成分と、これを分解・合成により体の成分に変えていく人体の不思議な営み
「栄養素」と「栄養」は意味がちょっと違う
★豚肉が人肉に生まれ変わる営み
食べた豚肉がそのまま人間の筋肉に変わるわけではありません。
栄養とは、この食べた豚肉が、筋肉や血液など人間特有の細胞につくり変えられていく営みのことです。
つまり、自然界から摂取したいろいろな物質を、消化・吸収によって体内にとり込み、分解(異化作用)や合成(同化作用)によって、成長や生活活動に必要な人体特有の成分に変換させること。
この営みが「栄養」です。
★「栄養」の舞台は人間の体の中
体内での栄養(代謝)のために、外界から摂取される要素が「栄養素」です。
「栄養素」のおもな舞台は自然界のいろいろな食品の中、「栄養」の舞台は人の体の中ということもできます。
みかんに含まれるビタミンCやトマトのカロテンなどはそれぞれの食品に特有の「栄養素」であって、「栄養」ではありません。
体内における栄養素3つの役割
★栄養=生命活動と向き合う
食品中の栄養素は、人体内で栄養活動の結果、次のような3つの大きな働きをします。
①エネルギーになる
②体をつくる
③体の調子を整える
この3つです。
このように「栄養素」と「栄養」をちょっと区別して考えてみると、栄養の話が少しわかりやすくなります。
栄養のジャンルでは、食品中の栄養素を中心とする分野を食品栄養、人体内の栄養を中心とする分野を人間栄養と呼ぶこともあります。
最近では、人間栄養が重視される傾向にあります。
栄養を考えるて、実践するに当たり、さまざまな人間の栄養や生命活動と向き合うわけですから、医学的な知識も必要になってきています。
体内に吸収された栄養素はそれぞれの役割を果たします。
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