糖質の代謝
吸収された糖質が、体に必要なさまざまなエネルギーに変化するプロセスを「糖質の代謝」といいます。
●糖質のエネルギーの元は太陽の光エネルギー
★ブドウ糖の製造元は植物
ブドウ糖は、植物の光合成によって二酸化炭素と水から太陽の光エネルギーを結合エネルギーにしてつくられます。
穀類やいも類はブドウ糖をデンプンという形で実や根に蓄え、人間はこれらを食べて自分のエネルギーに変えているのです。
★糖質エネルギーの利用
摂取したデンプンはブドウ糖に分解され、小腸から吸収されて肝臓へ送られます。
一部は肝臓を素通りして血液中に入り(血糖)、組織のエネルギー源になったり、筋肉グリコーゲンとして蓄えられます。
また、一部のブドウ糖はグリコーゲンとして肝臓に蓄えられます。
肝臓での貯蔵量を上まわる余分なブドウ糖は、内臓脂肪や皮下脂肪として蓄えられます。
●エネルギーが発生するしくみ
★呼吸とエネルギー発生の関係
ブドウ糖がエネルギーに変わるとき、呼吸によって体内にとり入れた酸素を使う代謝と使わない代謝があります。
ブドウ糖は酸素の働きでまずピルビン酸になりますが、その過程で少量のエネルギーが発生します。
酸素を使わないこの代謝を「解糖」といいます。
激しい運動などで酸素不足のときなどに、このエネルギーが使われます。
ピルビン酸は、さらに酵素によってアセチルCoAという物質に変わり、それがTCA回路に人ります。
この回路でできた物質(クエン酸)が、吸気によって取り入れた酸素と反応することにより水と大量のエネルギーが発生します。
このエネルギーが生命活動の源になります。
アルコールはどのように代謝されるの?
アルコールは糖質・脂質・タンパク質と同様に、代謝過程においてエネルギーを発生します(1g当たり7kcal)。
アルコールは消化を必要とせず、水にも脂肪にも溶けやすいことから、すぐに胃や小腸で吸収され、肝臓に運ばれます。
肝臓では、酸素の働きでアセトアルデヒド、酢酸へと分解され、最終的にはTCA回路を経てエネルギーを発生し、水と二酸化炭素になります。
また、アルコールは消化を必要としないのでそのまま胃や小腸ですぐに吸収されます。
★ブドウ糖がエネルギーに変わるしくみ
ブドウ糖は、体の各細胞にとり込まれ、酵素の働きで変化していきます。
その途中で、ATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーを大量に含む物質ができます。
食道を通って胃で消化された炭水化物が、小腸で分解されてブドウ糖になる。
アデニンとリポースとリン酸(P)が結合した物質。
P同士が高エネルギー結合をしている。
エネルギーが必要なときにPが離れてエネルギーが発生する。
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