ミネラルの代謝
ミネラルは吸収後、他の物質と結合して体の成分になったり、イオンになって体液のバランスをとります。
●ミネラルの正体と吸収のしくみ
★胃腸の環境で吸収率が変化
ミネラルは体を構成する元素のうち酸素・炭素・水素・窒素以外をいいます。
多くは小腸で吸収されますが、亜鉛の一部は胃で、ナトリウムの一部は大腸で吸収されます。
カルシウムの吸収率は、小腸にビタミンDや乳糖・タンパク質などがあると増加します。
鉄はビタミンCがあると吸収率が増加します。
吸収後は肝臓へ送られ、血液によって各組織に運ばれて利用され、毎日一定量が尿や汗などに含まれて排泄されます。
●ミネラルの体内での働き
★ミネラルの大部分は骨や歯にある
ミネラルの80%以上は骨や歯にあります。
骨や歯にはリン酸カルシウム・リン酸マグネシウムとして存在し、強さやかたさ・弾力・耐性を与えています。
約10%はタンパク質などと結合して筋肉内にあります。
約1%はエネルギーの元であるATPにリン酸として、細胞膜にリン脂質として、また酵素や補酵素の材料などとして存在しています。
★イオンとしてバランス調節
ミネラルには、血液中や細胞内外の体液中でプラスやマイナスの電気を帯びてイオンになるものがあります。
細胞内外のイオン濃度のバランスは一定に保たれていますが、体がなんらかの刺激を受けると一時的に変化します。
それは神経などを介して脳に伝わり、脳が変化に対する適切な指令を出すと、イオン濃度は元に戻ります。
このようにミネラルは体のバランスを保つ元になっています。
のどがかわくのは、なぜ?
塩分をとり過ぎるとのどがかわくのは、塩の成分のナトリウムが原因です。
細胞の内外ではナトリウムイオンが一定の割合で存在していますか、そこへ塩のナトリウムイオンがやってくると細胞外のナトリウムイオン濃度が、通常より高くなり、細胞内液が、外ヘ出て濃度のバランスをとろうとします。
その変化が脳の視床下部に伝わると、脳は細胞内外の状態を元に戻すために「水分を補給せよ」と指令を出します。
そのため、のどがかわくのです。
★ミネラルの存在場所
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