3回食が体に良いわけ
体内時計によって刻まれている生体リズムに合わせて、1日3回きちんと食べることが疲労や肥満を防ぎます。
●3回の規則的な食事が、リズムをリードする効果も
★地球の自転が源流の生体リズム
1日3食の習慣は鎌倉時代に取り入れられ、公家社会に引き継がれ、徳川時代には2・3食混合、明治になって一般庶民に3食が定着したとされています。
1日3回の規則的な食事が望ましい第一の理由は、人間の体に備わっている生体リズムに合わせて3食をとることが健康に大変良いからです。
二つ目には、1日に必要な栄養素は3食でないと充足しにくいからです。
微量栄養素が確保できなくなる恐れがあります。
●生体リズムの発信元は脳にある「体内時計」
★生まれつき備わっている「体内時計」
生体リズムに「時間の情報」を発信しているのが、脳の視床下部に生物が生まれつき備えていると想定されている「体内時計」で、睡眠・食事・活動などの生体リズムをコントロールしています。
生体リズムは本来1日24時間の周期ですが、体内時計の働きで、1日25時間周期に調整されています。
その調整に当たってもっとも強い影響を与える因子が夜明けや日没などによる光の変化です。
生体リズムとは、地球の自転に始まる自然環境のリズム(春夏秋冬・昼夜・潮の満ち干など)と連動しています。
地球上の生物は、この自然環境のリズムに合わせないと適応できず、人間も同様です。
体内時計と現実の時間の調整が狂った典型的な例が、時差ボケです。
★朝食のウオーミングアップ効果
朝・昼・タの3回の規則的な食事には、1日のリズムを守る効果もあります。
朝食により午前中の活動のためのエネルギー源が補給されますが、特に朝に飢餓状態となっている脳にとってはエネルギー源のブドウ糖が補給されるので重要です。
朝食を食べることで体温が上がり、1日の活動へのウオーミングアップ効果を得ることができます。
★肥満は夜つくられる
夕食には、その日に消費された栄養素や、睡眠中に進められる骨や筋肉づくりに必要なタンパク質やミネラルを補給する役割があります。
夜遅い食事は好ましくありません。
空腹感から、早食い、ドカ食い、食べ過ぎになりがちで、食べ過ぎたものは体脂肪として蓄積されやすくなります。
脂肪が多いと最悪です。
夜は心拍数が低下し、食べたもののエネルギーが蓄積されやすくなるからです。
胃もたれ、不眠、翌朝の食欲低下にもつながります。
残業などで早めの夕食がとれない人は夜7時前後に、バナナ、サンドイッチ、牛乳、クッキーなど軽食をとり、帰宅してから消化のよい軽めの食事を補うとよいでしょう。
●朝型の人と夜型の人では体温の変化が異なります
●明るい照明が体内時計を狂わせる
体内時計は、活動と休養などの生体リズムを調整していますが、日没後でもコンビニの照明・コンビュータのディスプレイ・テレビ画面などの強い光を浴びると体内時計が狂ってきます。
すなわち体内時計は昼のままで活動期の生体リズムが続くので、睡眠不足・疲れ・精神的不安定などの弊害が生じてきます。
体内時計をを正しく保つには、間接照明で暗めの照明(50~100ルクス) がベスト。
朝食を食べることも効果的です。
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