虚血性心疾患を防ぐ
心臓を取り巻く冠状動脈が硬化することにより、心臓に充分な血液を送れななり、狭心症や心筋梗塞を起こします。
●症状:冠状動脈の老化現象が原因で酸欠状態に
★心臓が酸欠状態に
心筋に血液を供給しているのが、心臓の周囲を冠状に取り巻いている左右2本の冠状動脈です。
この冠状動脈に動脈硬化が生じ、血液の流れが悪くなったり、止まったりして生じる心臓病を虚血性心疾患といいます。
血液が循環しなくなり、各臓器に酸素と栄養素を運ぶことができなくなる重大な病気です。
★狭心症と心筋梗塞
虚血性心疾忠には、狭心症と心筋梗塞があります。
狭心症は、冠状動脈の血液の流れが一時的に悪くなり、心筋への酸素供給が不足する病気です。
短くて1~2分、長くても15分以内でおさまるのが特徴です。
一方、心筋梗塞は、冠状動脈の動脈硬化が進み、血管が狭くなっているか、血液のかたまり(血栓)が詰まって、血液がとんど流れなくなったために、心筋への酸素の供給ができなくなり、細胞の壊死が起こった状態です。
激しい胸痛が数十分続き、吐きけ・嘔吐・冷や汗などの症状がでてきます。
冠状動脈の硬化を進行させないためには、日ごろの食事管理が大変重要です。
●要因:動脈硬化と高血圧が大きな引き金に
★高血圧、脂質異常症、喫煙が3大要因
冠状動脈のある心臓部分は、脳や肝臓などと同じように血管が集中しており、動脈硬化が起こりやすい部位です。
動脈硬化の危険因子には、高血圧・脂質異常症・肥満・糖尿病・高尿酸血症・喫煙・ストレス・運動不足などがありますが、特に高血圧・脂質異常症・喫煙は、動脈硬化の3大危険因子と呼ばれています。
塩分のとり過ぎによる高血圧・中性脂肪やコレステロールのとり過ぎによる脂質異常症は、動脈硬化を起こし
やすく、狭心症や心筋梗塞につながります。
危険因子が重なれば重なるほど、冠状動脈の硬化が進行するので、一つずつ危険因子を減らすことが大切です。
●青背の魚は、鮮度のチェックを忘れずに!
アジ・イワシ・サパ・サンマなどの青背の魚に含まれるIPAやDHAは血栓予防に役立つといわれていますが、それは新鮮なものに限ってのこと。
これらの不飽和脂肪酸は、鮮度が落ちると酸化しやすく、有害物質になります。
身に弾力性があり目の澄んだ青背の魚を選びましょう。
●危険因子を防ぐ食品選び
食塩、動物性脂肪を控え、ビタミンや食物繊維をたっぷりと。
★野菜や海藻、魚、大豆・大豆製品などを
脂質異常症・糖尿病・高血圧・肥満を防ぐことが先決です。
摂取エネルギーは、標準体重が守れる量に減らします。
脂質は、おもに魚やサラダ油など不飽和脂肪酸の多い食品からとり、肉の脂身やバターなど飽和脂肪酸の多い食品からは少なめに。コレステロールは食品からの摂取を男性は1日750mg未満、女性は600mg未満とし、アルコールは控えます。
たっぷりとりたいのが、抗酸化作用のあるビタミンや、食物繊維などを含む食品です。
血管にコレステロールが沈着したり、収縮したりして、冠状動脈の血液の流れが一時的に悪くなる。
血液のかたまり(血栓)が詰まって、血液がほとんど流れなくなる。
★食事のポイント
副菜:ビタミンA・Cや食物繊維の多い野菜・きのこ・海藻を。
主菜:脂身の多い肉やレバー、魚卵を控え、魚介や大豆製品を。
主食:おかずをうす味にすると食べ過ぎが防げる。
もう1品:漬け物・甘い飲み物やデザートは控える。汁は具だくさんで、うす味に。
野菜・海藻・きのこをたっぷり食べたしけおかすをうす味にすると力サも増えて満足感が得られます。
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