ダイエットと摂食障害の関係について

ダイエット・症状別に見る病気と不足栄養一覧表
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摂食障害を防ぐ

拒食や過食といった神経性の摂食障害は、栄養素対策だけでは解決できません。心身両面からのケアが必要です。

●症状:心的要因で起こる異常な食行動と合併症

★思春期の女性に多い心の病気

「拒食症」や「過食症」と呼ばれる摂食障害は、長期的に食欲のバランスがくずれてしまう心の病気です。

特に思春期の女性に多く見られます。

★食事量や体重が急減する「拒食症」

拒食症(神経性食欲不振症)は、食べる量が激減し、極端にやせてしまう病気です。

本人は自覚しておらず、どんどん体重を減らしていき、さまさまな症状が現れます。

生理が止まるほか、低栄養による低血圧や低血糖・血小板減少・筋力の低下・頭髪が抜ける・不妊などが見られます。

また、BMIが17を下まわると、女性ホルモンの分泌が激減するため、将来的に骨組しょう症につながる恐れがあります。

★食べて吐く行為をくり返す「過食症」

過食目が(神経性大食症)は、食欲を抑えられず、発作的にむちゃ食いをくり返す病気です。

過食した後には、意図的に吐いたり、下剤を使用したりして、食べたものを外に出してしまいます。

過食嘔吐により、胃液が歯のエナメル質を溶かして虫歯になったり、歯が脱落することもあります。

過食嘔吐や下剤の乱用による合併症として、だ液腺炎や低カリウム血症・不整脈・肝機能障害があります。

低カリウム血症になると、心臓を動かすために必要なカリウムが不足し、突然死に陥るケースもあります。

うつ病やパニック障害などの不安性障害や、アルコールの乱用や人格障害などの精神症状を合併することもあります。

拒食と過食は正反対のようですが、心理的に共通する部分も多く、拒食から過食へ移行するケースも少なくありません。

●要因:太ることへの恐怖心や心的要因が背景に

近ごろの若い女性は、実際は「やせ」か「標準体重」であるにもかかわらず、太っていると思い込む傾向があります。

太ることへの恐怖心が引き金になって、極端なダイエットやその反動で起こる過食嘔吐などの異常な食行動につながります。

摂食障害は、太ることへの恐怖心に加え、本人の生まれ持った性格・家庭環境・学校環境など、さまざまな心的要因がかかわっている、非常に複雑な病気です。

年齢 普通なのに

太っていると

評価

痩せているのに

太っていると

評価

男性 女性 男性 女性
15~19歳 22.7 70.9 3.2 17.9
20~29歳 31.5 66.7 0.0 10.6
30~39歳 36.8 59.8 0.0 7.6
40~49歳 40.1 59.5 0.0 4.5
50~59歳 27.2 53.4 0.0 1.9
60~69歳 26.5 50.7 4.0 0.0
70歳以上 23.7 35.8 2.1 0.0

●神経性食欲不娠症(拒食症)の診断基準

A:標準体重の85%しか体重がなく、それ以上体重が増えることを拒否している。

B:体重が増えること、肥満することを恐れている。

C:他人から見ればとてもやせているのに、自分で自分がやせているとは思えず、やせ過ぎていることの重大さにも気づいていない。

D:月経が3回以上止まっている。

※制限型(食べないことでやせるタイプ)

※むちゃ食い排出型(むちゃ食いと不適切な代償行動をくり返すタイプ)

がある。

●神経性大食症(過食症)の診断基準

A:むちゃ食い(限られた時間内に、とてつもない量の食べ物を食べてしまい、しかもその間に食べることをやめられず、食べた量の把握もできない)をくり返す。

B:体重の増加を防ぐために、不適切な代償行為(自己誘発性咽吐・下剤・利尿剤・浣腸・その他の薬剤の使用、過剰な運動など)をくり返す。

C:むちゃ食いや不適切な行動が、少なくとも3か月の間、週2回は続いている。

D:自分に対する評価が、体重や体型の変化に過剰に左右される。

※排泄型(不適切な代償行為のあるタイプ)

※非排泄型(不適切な代償行為のないタイプ)

がある

●心と体の両面からのケアを

過食や嘔吐、小食の改善は、精神面と体力回復の両面から。

★「拒食症」は体重を元に戻すことが最優先

1日の総摂取エネルギー量を増やして体重を元に戻すことを最優先にし、栄養バランスはある程度食べられるようになってから。

食べられるものを少しずつ食べる

「栄養豊富なもの」バランスよく」よりも、ます無理せず食べられるものを食べます。

回数を増やしたりして、1日にとれる量を多くするくふうをするとよいでしょう。

糖質でエネルギーをしっかり確保する

少しでも食べられるようになったら、糖質をしっかりとります。

スナック菓子でも何でもよいので、栄養バランスは考えずにエネルギーを充分にとって、体重を増やします。

タンパク質源を補給する

拒食症の場合、筋肉量が極端に減っています。

肉類は主体が受けつけない場合が多いので、白身魚やエビ・イカ類・卵・豆腐・牛乳などで少しでもタンパク質を補給します。

★「過食症」は合併症の予防や改善を第一に考えて

過食症は、低カリウム血症などの合併症の予防や改善を第一に考え、ます精神を安定させる食事を心がけます。

低カリウム血症とは、突然死に陥るケースもある特に危険な合併症です。

野菜やいも、果物などでカリウムを充分にとって予防します。

また、カルシウムは精神安定に有効な栄養素なので積極的にとりたいものです。

★心へのアプローチ

自分で食欲や食習慣をコントロールできない以上、カウンセリングなどを行い、精神的に正しい食生活を送れるように指導を受けます。

治療には多大な時間を要しますが、家族が協力して少しすつ治療を進めていきます。


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