腎機能低下を防ぐ
腎臓は体内の重要なライアラインの一つ。適量・適塩で、バランスのとれた食生活とともに、ストレスや疲労に注意。
●症状:老廃物がたまり顔や手足にむくみが
★尿にタンパク質が出る
腎臓の働きは、塩分や有害物質、老廃物など、体の中の不必要な物質をろ過し、尿とともに排泄することです。
体の水分量を一定に保ったり、体液に必要な成分を再吸収したり、血圧を正常に保つホルモンを分泌する機能もあります。
腎機能が低下すると、タンパク質が吸収されないまま、尿に排泄されてしまいます。
このタンパク尿が続くと、血液中のタンパク質が減少し、栄養障害が起こります。
また、余分な塩分が体内に残り、高血圧やむくみも出てきます。
しかし、腎臓は自覚症状が現れにくいのが特徴です。
症状が出るころには、機能が低下している場合が多いので、注意が必要です。
●要因:感染症や偏った食生活、ストレス、疲労など
★多くは感染症から
腎臓の機能が低下する代表的な病気が、腎炎とネフローゼ症候群です。
腎炎には、急性と慢性があります。
急性腎炎は、かぜなどの感染症にかかったときに侵入した細菌やウイルスによって起こります。
腎機能が圧倒的なダメージを受ける前に症状が出るので、すぐに治療をするとほとんど完治します。
しかし、慢性化する場合も少なくありません。
慢性腎炎になって放っておくと、腎機能が著しく低下する恐れがあります。
ネフローゼ症候群は、原因がよくわかっていませんが、急性腎炎が慢性化することで引き起こされる場合もあります。
感染症は、栄養の偏った食事やストレス、疲労などが積み重なって、体の免疫力が低下するとかかりやすくなります。
★生活習慣痛も関与
高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病も腎機能を低下させます。
なかでも、糖尿病の3大合症の一つに糖尿病性腎症があります。
毎日の生活習慣は、見えないところでも積み重なり、健康に影響を及ぼしているのです。
●顔のむくみの判別法
腎臓病の症状の一つがむくみです。
体の細胞に余分な水分や電解質がたまるのが原因ですが、最初は自の周囲に生じ(心臓病によるむくみは目の周囲に出ない)、進行するにつれ手足に広がります。
指先で押して離すと、くぼみが元に戻らなければむくみで、戻れば肥満です。
●賢臓に負担をかけない食事を
適量・適塩でバランスのよい食生活を。
★タンパク質を「過不足なく」とる
タンパク質のとり過ぎも不足も、腎臓に負担をかけます。
1食に卵なら1個、アジなら中1尾、低脂肪の肉なら50gぐらいが適量です。
★エネルギー不足に注意
エネルギーが不足すると、体タンパク質が分解されて腎臓に負担をかけたり、カリウムが血中に流失し「高カリウム血症」 になることがあります。
★塩分をとり過ぎない
塩分のとり過ぎも腎臓の負担に。
塩蔵品や漬け物、ハムなど塩分の多い食品に注意。
香辛料や香味野菜を利用しておいしい減塩料理を。
★ストレスや疲労を避け免疫力を高める
かぜや扇頭炎から腎臓病になることがよくあります。
ストレスや疲労を避け、免疫力を高めておきます。
朝食をはじめ、1日3回きちんと食事をすることです。
★食事のポイント
副菜:野菜、きのこ、海藻は充分にとる。
主菜:魚、肉、卵、大豆製品などの良質なタンパク質食品を適量とる。
主食:エネルギー不足にならないようにきちんと食べる。
もう1品:塩分の多い漬け物や汁物をとり過ぎない。
魚・肉・卵・大豆製品などの良質なタンパク質を適量とることが大切。
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