ダイエットと亜鉛を正しく理解
亜鉛とは
多くの酵素の成分として重要なミネラルで、細胞の形成や新陳代謝を促したり、免疫反応などにかかわっています。
亜鉛の生理作用
多くの酵素の成分として重要
★DNAやタンパク質の合成に関与
成人の場合、亜鉛は体内に2~4g存在し、多くの酵素の成分となっています。
タンパク質や遺伝情報物質DNAの合成や糖質の代謝、インスリンの合成、免疫反応などにかかわる酵素の成分として、これらの働きをサポートしています。
★昧を感じる味蕾の形成に重要
口内には、舌を中心に「味蕾=みらい」という味を感じる細胞の集合体が存在しています。
味蕾は、新陳代謝が活発で、10~12日のサイクルで次々と新しくつくられます。
その形成にも亜鉛は不可欠です。
★生殖機能を正常に維持する
亜鉛は、前立腺や精子に多く存在しています。
精子尾部の形成には亜鉛が不可欠で、生殖機能の維持にも重要です。
ポイント!
不妊治療を考える前に、食生活を見直すことも大切です。
亜鉛が過剰になると
通常の食事では心配はない
普通の食生活で過剰症を起こすことはありません。
しかし、亜鉛は毒性が強いので、大量に摂取すると、急性中毒を起こします。
亜鉛が不足すると
味覚異常や成長障害に
普通の食事なら問題ありませんが、偏食や加工食品に頼り過ぎていると、亜鉛不足に陥ります。
亜鉛が欠乏すると、子どもでは成長障害を起こします。
成人では、貧血や味覚異常、皮膚炎、うつ状態などが現れ、男性の場合は、精子数を減少するなど、性機能が低下します。
また、亜鉛は免疫反応にも関与しているので、不足すると免疫機能が低下し感染症にかかりやすくなります。
ポイント!
重要な項目ばかりでしたね、ダイエットは必ず健康的に行うもので偏食や加工食品ばかりでは、様々な異常が現れます。
十分に注意して、摂取上限値を知り不足分は亜鉛サプリメントなどで補うようにして下さい。
味がわからない若者が急増中
味覚障害の要因
食べ物の味を感じなくなる「味覚障害」は、内臓系の病気や薬の副作用によっても起こりますが、アンバランスな食習慣により亜鉛不足に陥っている人にも起こります。
加工食品には亜鉛の吸収を阻害するポリリン酸などの食品添加物が多用されていることから、コンビニやファストフードばかりを利用している若い世代の間で味覚障害がひろがっているといわれます。
亜鉛まとめ
化学記号 :Zn
体内分布 :骨、すべての細胞内
生理作用 :DNAやタンパク質の合成、酵素の構成成分
とり過ぎた場合 :急性中毒、膵臓機能の異常
不足した場合 :成長障害、貧血、味覚異常、皮膚炎、性機能の低下
1日の摂取基準 :成人男性 12㎎ 成人女性 9㎎ 上限 35~45㎎
亜鉛の上手なとり方
加工食品に頼り過ぎないでハランスのよい食事を。
亜鉛は魚介、肉、海藻、野菜、豆類などに含まれ、特にカキはよい供給源です。
植物性食品に多い食物繊維やフィチン酸、加工食品に添加されるポリリン酸などは、亜鉛の吸収を妨げるので、特定の食品に偏らずにバランスのよい食事を心がけましょう。
また、アルコールをとり過ぎると亜鉛の排泄量が増加するので、注意が必要です。
亜鉛の1日摂取基準
亜鉛を多く含む食品
魚介類、肉類、玄米、豆類、野菜、海藻、種実に多い。
目安量の★印は廃棄込み重量
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