ダイエットとビタミンB6を正しく理解
ビタミンB6とは
タンパク質の分解や再合成に欠かせないビタミンで、貧血や肌荒れを予防する働きも注目されています。
ビタミンB6の生理作用
人の体に特有のタンパク質をつくる
★アミノ酸の再合成をサポート
ビタミンB6は、多くの補酵素の成分として、分解されたアミノ酸が人の体特有のタンパク質に再合成されるのを手助けし、皮膚や髪、歯などの健康維持に役立っています。
タンパク質を多くとる人ほどビタミンB6の必要量が増えます。
また、脂質の代謝もサポートし、肝臓に脂肪が蓄積するのをセーブするように作用します。
お酒をよく飲む人は、脂肪肝を防ぐためにビタミンB6の多い食品を摂るとよいでしょう。
★神経伝達物質の合成にも必要
ビタミンB6は、セロトニン、ドーパミン、アドレナリン、α-アミノ酪酸(ギャパ)など、重要な神経伝達物質の合成にも必要なビタミンです。
ビタミンB6が過剰になると
普通の食事なら心配はいりません。
普通の食事をしている限り、副作用は見られません。
しかし、1日300~5000㎎といった大量摂取では、末梢感覚性神経炎や知覚神経障害、シュウ酸腎臓結石などが起こる危険性があります。
ビタミンB6が不足すると
湿疹などの肌荒れや貧血を起こします。
ビタミンB6が欠乏すると、目、鼻、口、耳の周囲に湿疹をおこしたり、貧血になります。
神経系に異常が起こることもあります。
ビタミンB6の欠乏症は単独で起こることは少なく、他のビタミン不足と関連して起こることが常です。
妊婦や経口避妊薬の常用者は、ホルモンの関係で欠乏しやすくなります。
ビタミンB6は女性の強い味方
月経前の不定愁訴やつわりなど女性特有の疲状改善にビタミンB6が効果的。
妊娠中にビタミンB6が不足すると、尿中にキサンツレン酸が増えることが知られています(アミノ酸代謝の異常)。
つわりは必須アミノ酸の一つであるトリプトファンの代謝がうまくいかないことが原因とされ、ビタミンB6を服用することで、その症状を軽減することができると期待されています。
また、月経前のホルモンのアンバランスによって起こる腰痛や頭痛、イライラなどの「月経前症候群」を軽減する作用もあります。
ビタミンB6まとめ
化学名・別名 :ピリドキシン
性質 :白色結品、水溶性、酸に安定、光・紫外線に不安定
生理作用 :補酵素として、アミノ酸や脂質の代謝をサポート
とり過ぎた場合 :感覚神経障害、シュウ酸腎臓結石
不足した場合 :皮膚炎、貧血、けいれん、先端疼痛症、むくみ
1日の摂取基準 :成人男性 1,5~1,6㎎ 成人女性 1,2㎎
ビタミンB6の上手なとり方
冷凍保存や調理での損失が多いので鮮度のよい魚や肉で。
ビタミンB6は、魚や肉などの動物性食品に多く含まれています。
豆類や穀類、野菜、果物などにも含まれていますが、植物性食品に含まれるビタミンB6は体内での利用率が低いので、動物性食品からとったほうが効率がよいのです。
冷凍保存、加工食品では目減りするので、鮮度のよい魚や肉での摂取しましょう。
ビタミンB6の1日摂取基準
ビタミンB6を多く含む食品
魚や肉、卵、牛乳、野菜、大豆などに多く含まれている。
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