ダイエットとナイアシンを正しく理解
ナイアシンとは
ビタミンB群の一種で、人の体内においては必須アミノ酸である卜リプトファンからも合成されます。
ナイアシンの生理作用
体内でも合成される代謝に不可欠な物質
★エネルギー代謝の補酵素として活躍
ナイアシンは、ニコチン酸とニコチンアミドの総称で、動物性食品から植物性食品まで広く分布しています。
人の体内では、必須アミノ酸の一種であるトリプトファンからも合成されます。
トリプトファン60㎎からナイアシン1㎎がつくられます。
ナイアシンは、糖質・脂質・タンパク質からエネルギーを産生する過程において、補酵素として重要な役割を果たしている物質です。
★飲酒量が多い人ほど必要
ナイアシンは、アルコールや二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解するときの補酵素としても活躍します。
お酒を飲む人ほどその消費量は増えます。

ポイント!
ナイアシンの分解能は個人差があります。
ナイアシンが過剰になると
摂り過ぎは副作用を招きます。
ナイアシンを大量に摂ると、血管が拡張して皮膚が赤くなったり、嘔吐や下痢などの消化管の病気、肝機能障害などが起こります。
ナイアシンが不足すると
「荒れた皮膚」が語源のペラグラになることもあります。
典型的な欠乏症はペラグラです。
皮膚炎や下痢などを発症し、悪化すると憂うつ、頭痛などの神経障害を起こします。
ペラグラは、かつてアメリカやヨーロッパのとうもろこし常食地帯で多発していました。
とうもろこしにはトリプトファンが少なく、他の食べ物をあまり食べていなかったことが原因でした。
日本でも、アルコール中毒患者の人にペラグラが見られることがあります。
ニコチン酸の名の由来は、タバコのニコチン
ニコチン酸・ニコチンアミドの名前は、タバコの葉に含まれるニコチンという物質と化学構造が似ていることに由来します。
ニコチンは神経を興奮させ、腸や血管を収縮させて血圧の上昇を起こさせるように、生理作用はまったく異なります。
ナイアシンまとめ
化学名・別名 :ニコチン酸、ニコチンアミド
性質 :白色結晶、水溶性、熱・酸・アルカリ・光に強い、酸化されにくい
生理作用 :補酵素としてエネルギー代謝などに関与
とり過ぎた場合 :皮膚が赤くなる、曜吐、下痢、肝機能障害など
不足した場合 :ペラグラ、皮膚炎、神経障害など
1日の摂取基準 :成人男性14~15㎎ 成人女性11~12㎎ 男女上限250(65)~350㎎(85㎎)
ナイアシの上手なとり方
魚類や肉類は、ナイアシンも材料のトリプトファンも豊富。
ナイアシンは多くの食品に広く含まれていますが、特に魚やレバー、肉に豊富に含まれています。
魚や肉はナイアシンの合成原材料である卜リプトファンも多いので、一石二鳥です。
熱に強いので、偏りなく普通の食事をしていれば、欠乏症になることはまずないでしよう。
ナイアシの1日摂取基準
ナイアシを多く含む食品
魚、肉、レバー、種実などに多く含まれている。
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