ダイエットとマグネシウムを正しく理解
マグネシウムとは
骨の成分として重要なほか、体内のあらゆる代謝をサボー卜したり、虚血性心疾患を予防したりするミネラルです。
マグネシウムの生理作用
骨を形成したり代謝をサポート
★約6割は骨に存在している
マグネシウムは、成人の場合、体内に20~25g含まれ、その60~65%は骨に含まれています。
カルシウムやリンととも骨を構成する重要な成分です。
残りは肝臓や筋肉、血液どにタンパク質と結合して存在しています。
すべての細胞内にも含まれており、体内のミネラルバランスをコントロールするうえで重要な役割を果たしています。
★300以上の酵素の働きを助ける
マグネシウムは、300種類以上もの酵素の働きをサポートし、エネルギー産生などをスムーズに行うなどの重要な働きにも関与しています。
神経の興奮を抑えたり、血行をひろげて血圧を下げたりする作用もあります。
ポイント!
マグネシウムがエネルギーの生産をサポートしているのがよく分かります。
マグネシウムが過剰になると
サブリメントで下痢することもあります。
普通の食事で過剰症になることはありません。
仮にマグネシウムをとり過ぎたとしても、腸管からの吸収量が調節されるしくみになっています。
医薬品として下剤に使われるように、過剰にとると下痢を起こします。
ポイント!
ダイエットを行う時に、腸内環境を整える意味で無理にマグネシウムを過剰に摂取するやり方を実施するのは厳禁です。
(とは言いましても、不足するよりはマシなので、注意は必要です。)
マグネシウムが不足すると
循環器系に障害を起こします。
慢性的に不足すると、不整脈などを引き起こし、虚血性心疾患のリスクが高まります。
一般的に日本人はマグネシウムが不足ぎみなので、注意が必要です。
なお、カルシウムを多くとるほどマグネシウムの排泄量が増えることから、マグネシウムとカルシウムの摂取バランスは1対2が望ましいとされています。
ポイント!
上手にMgとCaのバランスを保って下さい。
硬水・軟水はカルシウムとマグネシウムの量で決まる
硬度による水の分類
水の水質基準の一つに「硬度」があります。
水1ℓ中に含まれるカルシウムイオンとマグネシウムイオンの合計を炭酸カルシウムに換算したものです。
硬度が低いのが軟水、高いのが硬水で、日本の水の多くは軟水です。
海外のミネラルウォーターの中には硬度が1000以上のものもありミネラルの補給源になりますが、吸収率がよくないので、過大な期待は禁物です。
マグネシウムまとめ
化学記号 :Mg
体内分布 :骨、筋肉、脳、神経組織など
生理作用 :筋肉の収縮、神経の興奮を抑える、酵素の活性化
とり過ぎた場合 :軟便、下痢
不足した場合 :動悸、不整脈、神経過敏、抑うつ症など
1日の摂取基準 :成人男性 340~370㎎ 成人女性 270~290㎎
マグネシウムの上手なとり方
豆腐などの大豆製品や未精製の穀類や種実を積極的に。
マグネシウムは加工していない食品に広く含まれています。
精製などによって失われるためです。
効率よくとれる食品として注目されている豆腐には凝固剤としてにがり(塩化マクネシウム)が使われており、同時にカルシウムも含むことからマクネシウムの吸収率アップにも貢献します。
マグネシウムの1日摂取基準
マグネシウムを多く含む食品
大豆、未精製の種実や穀類、海産物などに多く含まれる。
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