消化のしくみ
食物の栄養素は、口と胃、十二指腸、膵臓から分泌される消化酵素によって分解されます。これを消化といいます。
●口と胃は、おもに物理的消化をする
★歯や舌も消化を助ける
食べ物が口に入ると、歯でかみ砕いたりすりつぶしたりして消化の準備をします。
また、口内の味蕾(味を感じる組織)が味成分を感じとり、その刺激によってだ液が増えます。
舌は、そのだ液に食べ物をよく混ぜ合わせ、食道へ送ります。
だ液にはアミラーゼという消化酵素が含まれ、穀物のデンプンや魚肉のグリコーゲン(動物性デンプン)を分解します。
ただし、食べ物が口の中にとどまる時間は短いので、口中での消化はわずかです。
★胃の運動で食べ物は粥状になる
食べ物は食道の蠕動運動によってゆっくり胃へ送られ、胃にたまり始めると胃液が出てきます。
胃液が出るまでは、だ液のアミラーゼが働いており、デンプンの約50%が分解されます。
胃液が出てくると胃の運動によって食べ物と胃液が混ざり合い、粥状になります。
胃液の主成分は塩酸・ペプシノーゲン・粘液です。
塩酸は食べ物を殺菌して腐敗や発酵を防ぎます。
ペプシノーゲンは塩酸の働きでペプシンという消化酵素になり、タンパク質を分解し始めます。
粘液は塩酸から胃壁を守っています。
●十二指腸で、化学的消化が本格化
★脂質の分解が始まる
胃の内容物が十二指腸に送られるとき、強酸性の胃液は粘液で中和されますが、内容物はやや酸性に傾いており、その刺激で十二指腸からホルモンが分泌されます。
そのホルモンは膵臓に働きかけて膵液を十二指腸に出させ、胆嚢からは胆汁を出させます。
脂質はそのままでは消化液になじまず分解されませんが、胆汁の助けで消化液と混じり、膵液の消化酵素リパーゼ分解され始めます。
糖質・タンパク質も膵液の消化酵素でさらに分解されます。
胸やけは、なぜ起こるの?
胸やけは、胃の入口の括約筋がゆるんで胃の内容物が胃液とともに食道ヘ逆流するときに起こります。
胃液には塩酸が含まれるので、食道の内壁を刺激して胸がやけるような感じになります。
暴飲暴食したときや脂っぽい食事をしたときに起こります。
★消化のしくみ
★栄養素の消化ルート
小腸は、十二指腸、空陽、回腸からなる。
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