ダイエットとビタミンB1を正しく理解
ビタミンB1とは
糖質がエネルギーに変わるのをサポートすることから、ごはんを主食とする日本人には欠かせないビタミンです。
ビタミンB1の生理作用
糖質代謝に関与し疲労回復に効く
★糖質代謝の補酵素として働く
ビタミンB1は、体内で糖質がエネルギーに変わるときに必要な補酵素として重要な働きをします。
摂取エネルギーの約半分を、ごはんなどの糖質からとっている日本人にとっては、大変重要なビタミンといえます。
ビタミンB1が不足すると、糖質の代謝がうまくいかなくなり、その結果、乳酸やピルビン酸などの疲労物質が蓄積し、疲労や筋肉痛の原因になります。
★神経の機能を円滑にする
ビタミンB1は、脳の中枢神経や手足の末梢神経の働きを正常に保つためにも役立っています。
不足すると、手足のしびれや反射神経の異常などの症状が現れます。
ビタミンB1が不足すると
神経機能に異常が起こります。
代表的な欠乏症は「脚気=かっけ」ビタミンB1が欠乏すると、食欲不振や倦怠感、手足のしびれ、膝蓋腱反射の消失など、脚気の症状が現れ、ひどくなるとむくみや心臓肥大が見られます。
江戸時代末期より、江戸詰めの若い藩士に流行した「江戸わずらい」は、後にビタミンB1欠乏による脚気とわかりました。
現在、脚気にかかる人はほとんどいませんが、糖質やアルコールを多量にとる人、運動によるエネルギー消費量が多い人の中に、潜在的なビタミンB1欠乏症の人がかなりがいると考えられます。
ウェルニッケ・コルサコフ症候群とは
中枢神経が侵される欠乏症のことで、手足のマヒや意識障害が起こります。
アルコールを多飲する人に多発します。
精製度が高いほど、ビタミンB1は減少する
精白米は玄米に比べ、ビタミンB1が80% も減っている
穀物の胚芽はビタミンB1の宝庫。
しかし、この胚芽は、精白米や粉に精製される過程で失われてしまいます。
精白米など精製度の高いものほどその含有量は少なくなり、洗うことでさらに減少します。
精白米をたくさん食べておかずが粗末だった大正時代、ビタミンB1欠乏によって起こる脚気は「国民病」といわれるほど日本中にまん延していました。
ビタミンB1まとめ
化学名・別名 :チアミン
性質 :水溶性、アルカリに不安定
生理作用 :補酵素として糖質の代謝に関与、神経機能を正常に保つ
とり過ぎた場合 :過剰症は認められていない
不足した場合 :脚気、多発性神経炎
1日の摂取基準 :成人男性 1,3~1,4㎎ 成人女性 1,1㎎
ビタミンB1の上手なとり方
胚芽つきのごはんやバンを選ぴ、おかずは汁ごと食べられるものに。
主食は、玄米や胚芽米、全粒粉パンなど胚芽つきのものがおすすめです。
ビタミンB1は水に溶けやすい性質を持ち、加熱するといっそう溶けやすくなります。
汁ごと食べられる調理法がおすすめです。
にんにくの香り成分であるアリシンと一緒に摂ると、利用効率が高まります。
ビタミンB1の1日摂取基準
ビタミンB1を多く含む食品
豚肉、魚、豆類、種実類、胚芽つきの穀物などに多い。
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