ダイエットと飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の関係について

ダイエット・栄養素の基礎知識(脂質編)
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  1. ダイエットと飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸を正しく理解
    1. 飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とは
    2. 飽和脂肪酸
      1. 飽和脂肪酸を摂り過ぎると動脈硬化に
      2. 飽和脂肪酸はマーガリンに多い
    3. 不飽和脂肪酸
      1. オレイン酸は動脈硬化を予防
      2. 多価不飽和は必須の脂肪酸
    4. 魚を食べると頭がよくなる?
    5. 飽和脂肪酸を控えて、不飽和脂肪酸の上手なとり方
      1. 飽和脂肪酸とリノール酸を控える
      2. 調理には植物油を、1日1食は魚料理が理想的
      3. 便秘改善には油も効果的
      4. 食用油脂の分類
    6. 飽和脂肪酸(saturated fatty acid)とは(学術向上予備知識編)
      1. 図:飽和脂肪酸の例
    7. 不飽和脂肪酸(unsatu-rated fatty acid)とは(学術向上予備知識編)
      1. 図:飽和脂肪酸
      2. 図:不飽和脂肪酸
        1. 〔不飽和脂肪酸の種類〕
      3. 図:ステアリン酸・オレイン酸・エライジン酸
    8. リノール酸(linoleic acid)とは(学術向上予備知識編)
      1. 図:リノール酸→γ-リノレイン酸→ホモ-γ-リノレイン酸→アラキドン酸
    9. リノレン酸(linolenic acid)とは(学術向上予備知識編)
      1. 図:リノレン酸
    10. グリセリド「glyceride(acylglycerol)」(=グリセライド)とは(学術向上予備知識編)
        1. 〔グリセリドの構造〕
      1. 図:トウモロコン油および牛脂トリグリセリドの脂肪酸分布
    11. パルミチン酸とは(学術向上予備知識編)
    12. 酪酸(butyl acid)とは(学術向上予備知識編)
      1. 図:酪酸
    13. 体に良い食べ物(スーパーフーズの大豆)
      1. ※飽和脂肪酸や不飽和脂肪酸の脂肪酸を説明する上で、とても都合良く説明ができる食材があります。
      2. 大豆の豆知識(一般知識)
      3. 大豆そのものが完全栄養食といえるからです。
    14. 大豆(soybean,Glycine max Merr)とは(学術向上予備知識編)
        1. 〔大豆の構造〕
        2. 〔大豆の種類〕
        3. 〔大豆の成分〕
        4. 〔大豆の栄養価〕
        5. 〔大豆の利用〕

ダイエットと飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸を正しく理解

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とは

魚油や植物油に多く含まれる不飽和指肪酸は、動脈硬化や高血圧を予防をすることから特に注目されています。

動脈硬化と高血圧予防になるとしっかりメモしましょう。

動脈硬化の説明はここをクリック)
高血圧の説明はここをクリック)

飽和脂肪酸

飽和脂肪酸を摂り過ぎると動脈硬化に

飽和脂肪酸は、肉類や乳・乳製品の脂肪に多く含まれます。

飽和脂肪酸を多く含む脂肪は融点(固体融解する温度)が高く、常温でも固体であることが多いのが特徴です。

肉の脂肪に多いステアリン酸・パルミチン酸・ミリスチン酸、パターに多い酪酸、やし油に多いラウリン酸などがあります。

飽和脂肪酸は、中性脂肪やコレステロールなどの血液中の脂質濃度の上昇に関与して、脂質異常症や動脈硬化との関連が高い脂肪酸と考えられています。

飽和脂肪酸はマーガリンに多い

マーガリンは植物油が原料ですが、不飽和脂肪酸に水素を添加して飽和脂肪般に変え、バターの形状に似せています。

原料となるパーム油ややし油は植物性油脂ですが、飽和脂肪酸のパルミチン酸やラウリン酸が多く含まれています。

不飽和脂肪酸

オレイン酸は動脈硬化を予防

結合のしかたで性質が変わります。

一価不飽和脂肪酸のオレイン酸には「善玉」といわれるHDLコレステロールを下げずに総コレステロールを下げる働きがあり、動脈硬化を予防するとして注目されています。

体内で酸化しにくい性質もあるので、有害な過酸化脂質を、つくりにくいのが特徴です。

地中海周辺の国々での心疾患による死亡率が低いのは、オレイン酸の多いオリーブ油を使用しているためといわれています。

多価不飽和は必須の脂肪酸

多価不飽和脂肪般にはn-6系やn-3系があり、健康維持に必要な必須脂肪酸が含まれています。

これらは、それぞれ体内での働きが異なるので、バランスよくとることが大切です。

例えば、心疾患やアレルギーへの関与は、系列によって相反します。

n-6系のリノール酸やアラキドン酸は、摂り過ぎるとHDLコレステロールが低下して動脈硬化につながりやすく、また、アレルギー疾患を悪化させることが分かっています。

これに対し、n-3系のDHAやIPA、α-リノレン酸には、心疾患やアレルギーを予防する働きがあります。

魚を食べると頭がよくなる?

魚に多く含まれる脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳や神経の情報伝達に深くかかわっています。

記憶・学習能力が上昇したという動物実験結果があり、人ではアルツハイマー病の改善や乳児期の栄養にDHAが充分にあると知能指数が高かったという報告があります。

子供の頭が良くなるおまじない・・・ではなく、本当にそうなんだと実感しています。

私的な文章で失礼しますが、私が学生時代に臨床や研修のために、遅くまで院内に残る事が多くあり、その時のレポート仕上げも数人のメンバーで行っていました。

同期と色々な会話をしている時に、一致しているのが小さな頃から魚をよく食べた記憶です。

そんな話からレポート作成が深夜までかかる時に、近所のスーパーでサバの缶詰を皆でよく食べました。

飽和脂肪酸を控えて、不飽和脂肪酸の上手なとり方

飽和脂肪酸とリノール酸を控える

脂肪→油→あまり良いイメージが無いのではないでしょうか。

体に悪いなどのイメージは、根強いものえはありますが、細胞膜やホルモンの材料となり、とても重要な栄養素です。

健康と美容のには、適度に摂取しなければなりません。

健康を維持するためには、脂質を過不足なく摂るだけではなく、脂肪酸のバランスも重要です。

摂り過ぎると健康上の問題を招く飽和脂肪酸やリノール酸を多く含む食品は、できるだけ控えて下さい。

一価不飽和脂肪酸のオレイン酸やn-3系の多価不飽和脂肪酸を多く含む食品を積極的にとることが望ましいとれています。

調理の際は、一価不飽和脂肪酸を多く含む植物油を用い、1日1食は主菜を魚料理にすると、望ましい摂取比率に近づきます。

調理には植物油を、1日1食は魚料理が理想的

油脂によって脂肪酸の組成が大きく異なります。

便秘改善には油も効果的

脂肪というと、イメージは太ると思う人も多く、どうしても敬遠されます。

確かに、摂り過ぎた場合は太りますが、しかし正しく理解すれば太りません。

不必要な拡大解釈はよくありません。

脂肪(油)にも、身体を動かすためのエネルギー源になったり、細胞膜保護や肌荒れ予防や髪の毛の保護と言う点で、しっかりとそれら健康に保ってくれる大切な役割をになっています。

さらに、便秘にも効果が期待できますので、日常の食生活で食物繊維が不足しているのでしたら、亜麻仁油がとてもおすすめです。

亜麻仁油は緩下作用がありますので、便秘の解消にとても良い効果を示します。

食用油脂の分類

不飽和脂肪酸は、常温で液体の油指に多い。

植物性の油でも飽和脂肪酸の多いやし油、パーム油は常温において固体で、マーガリンなどの原料となる。

飽和脂肪酸(saturated fatty acid)とは(学術向上予備知識編)

一般式CnH2n+2O2で示される脂肪酸で、図のように炭素ー炭素結合が直鎖状に延びた構造です。

図:飽和脂肪酸の例

天然脂肪の中では、C16のパルチミン酸、C18ステアリン酸が多く見い出されますが、ヤシ油などには、C12ラウリン酸が、ラッカセイ油にはC20のアラキジン酸、C24のリグノセリン酸などがあります。

またバター脂などには短鎖脂肪酸のC6のカプロン酸、C8のカプリル酸、C10のカプリン酸も見い出されます。

なおこれらの中、C12からC16のラウリン酸、ミリスチン酸およびパルミチン酸の3種の飽和脂肪酸が血漿コレステロール値を高くする作用があるとされています。

不飽和脂肪酸(unsatu-rated fatty acid)とは(学術向上予備知識編)

天然の脂質に含まれる脂肪酸にはすべての炭素ー炭素結合が一重結合でできています。

飽和脂肪酸と、この結合中に二重結合を含む不飽和脂肪酸の2種が存在しています。

一重結合では、下記図のように炭素ー炭素結合は直鎖状に連続しているのに対し、二重結合では、この結合の状況が変化し、曲がったものとなります。

図:飽和脂肪酸

さらに不飽和結合の場合には、この結合に関係している炭素につく水素の結合様式によって、シス(cis)型とトランス(trans)型の2種が存在しています。

図:不飽和脂肪酸

〔不飽和脂肪酸の種類〕

もっとも普通に存在する不飽和脂肪酸はオレイン酸(oleic acid)です。

このものはシス型配置をとっています。

これに対し、同じ不飽和脂肪酸であるエライジン酸も存在します。

オレイン酸が融点10.9~11.5℃で常温で液体であるのに対し、エライジン酸は46.5℃で常温で固体となります。

このような二重結合を1個含む脂肪酸をモノエン酸(mono-enoic acid)とよび、二重結合の数によって、ディエン酸(dienoic acid)トリエン酸(tri-enoic acid)、テトラエン酸(tetraenoic acid)などとよひ、ディエン酸以上のものを総称して、ポリエン酸(polyenoic acid)ともよびます。

天然のリノール酸は9-cis-12-cis型のものであり、この二重結合の一つでもトランス型に変化すると、その生理的活性は失われます。

また天然には、タリリン酸(tariric acid,C18H32O2 CH3-(CH2)1O-C=C-(CH2)4-COOHのようにアセチレン結合をもつ不飽和脂肪酸も存在します。

図:ステアリン酸・オレイン酸・エライジン酸

リノール酸(linoleic acid)とは(学術向上予備知識編)

C18H32O2CH3-(CH2)4-CH=CH-CH2-CH=CH-(CH2)7-COOH生理作用上不可欠の不飽和脂肪酸であり、不可欠な必須脂肪酸といわれています。

その生理作用については1924 年アメリカではじめて見い出されたもので、欠乏時には生長停止など各種の欠乏症状を呈します。

生体内でこのものは代謝されアラキドン酸となります。

図:リノール酸→γ-リノレイン酸→ホモ-γ-リノレイン酸→アラキドン酸

さらにこのものあるいは中間に生じたホモ-γ-リノレイン酸は酸化されプロスタグランジンなどの生理活性物質となります。

リノール酸は血清中のコレステロール値を下げる作用のあることも知られています。

このためリノール酸を多く摂取することによって、コレステロール値が低下します。

しかし、リノール酸はまた酸化されやすい物質でもあり、その保護のため生理活性をもった抗酸化剤としてのビタミンEとの摂取比率を適当に保つことが必要とされています。

この比率はビタミンE(mg)/リノール酸(g)では0.8以上が望ましいとされています。

リノレン酸(linolenic acid)とは(学術向上予備知識編)

図:リノレン酸

リノール酸、アラキドン酸とともに必須不飽和脂肪酸として、その機能が明らかにされた脂肪酸です。

必須性については疑問もあり、単にリノール酸系列(ω-6)の不飽和脂肪酸欠乏時にその代替性を示すにすぎないとも考えられていましたが、PGE3,PGF3などのプロスタグランジンが、リノレイン酸系列(ω-3)の脂肪酸を前駆物質とし、しかもω-6系列のものと桔抗的な生理機能をもつことが明らかとなり、その必須性も認められるようになりました。

なお、ω-6系列より代謝によって生ずる、γ-リノレイン酸をα-リノレイン酸とよぶ、区別することもあります。

グリセリド「glyceride(acylglycerol)」(=グリセライド)とは(学術向上予備知識編)

〔グリセリドの構造〕

胎肪酸とグリセリン(グリセロール,glycerin,glycerol)との聞のエステル結合をグリセリド結合といい、このような結合をもっ化合物がグリセリドです。

通常の油脂は脂肪酸が3分子結合したトリグリセリド(トリアシルグリセロール)であり、中性脂肪ともいわれています。

図:トウモロコン油および牛脂トリグリセリドの脂肪酸分布

ジグリセリドおよびモノグリセリドも少量ながら天然に広く存在します。

グリセリド構造を有する脂質としては、このほかグリセロリン脂質があり、レシチン(3-sn-ホスファチジルコリン)、セファリン、リゾレゾチンのほか糖脂質などがあります。

グリセリンと結合する脂肪酸がすべて同一穫があることは、きわめてまれである上に、結合位置にいくらかの規則性があります。

グリセリドのようなグリセリン(グリセロール)誘導体の立体的関係は結合位置に接頭語sn(stereospecific numbere-d)をつけて区別しています。

植物種子油ではパルミチン酸は主としてsn-1,3位に、不飽和脂肪酸はsn-2位に結合しています(1,3-ランダム、2-ランダム分布則)。

動物脂肪の場合も飽和酸はsn-1位に不飽和酸はsn-2位に多く含まれていますが、sn-1位とsn-3位とではかなりの組成差があります(1-ランダム、2-ランダム、3-ランダム分布則)。

この分布様式はグリセロリン脂質ではとくに顕著で、多価不飽和脂肪酸のほとんどは、sn-2位に結合しています。

トリグリセリドの物理化学的生質は、結局は結合している脂肪酸の性質によって決定され、常温で液体の油、固体の脂があることになります。

グリセリンは水溶性の甘味を有する粘稠な液体で、動物体内ではトリグリセリドの加水分解産物として、あるいはグルコース、フルクトースから生成します。

グリセロキナーゼによってリン酸化されsn-グリセリン-3-リン酸となり脂質合成に利用されたり、あるいはさらに変化を受け解糖、糖新生系路へと入ります。

パルミチン酸とは(学術向上予備知識編)

CH3(CH2)14COOHの常用名で、化学名はn-ヘキサデカン酸、炭素数18の脂肪酸群と共に、動植物脂質の主要成分です。

常温で個体(融点63℃)、沸点271.5℃(100mmHg)。

生物細胞の細胞質上清で酢酸からATP。

CoA、ビオチン、ニコチン酸アミドなどの協力で生合成される長鎖脂肪酸の代表です。

パルミチン酸は細胞(動物を含めて)内で、二重結合を1個もつパルミトオレイン酸(ビタミンB2や酸素の存在下)にもなり、スフィンゴシンの母体ともなります。

酪酸(butyl acid)とは(学術向上予備知識編)

図:酪酸

バターなどに含まれている低級脂肪酸です。

また酪酸菌の作用によっても糖から生成されます。

漬物は主として乳酸菌の作用によって生ずる加工食品ですが、手入れが悪いときなど、この酪酸菌が繁殖して、その香りを悪くすることもあります。

糠味噌床を昔からよく手入れをする必要があるといわれたのは、この菌が嫌気性菌であり、攪拌し、通気をよくすることによって、その繁殖を迎えることがその主眼です。

体に良い食べ物(スーパーフーズの大豆)

※飽和脂肪酸や不飽和脂肪酸の脂肪酸を説明する上で、とても都合良く説明ができる食材があります。

大豆です。

大豆の豆知識(一般知識)

大豆と聞き、まずイメージするのは黄色の豆ではないでしょうか。

呼び名は黄大豆と呼び、味噌・納豆・豆腐などに使用されます。

どうして大豆が世界的なスーパーフーズにまで昇り詰めて、世界的に知れ渡るようになった経緯は、1885年に開催されたウィーン万国博覧会へ日本の農産物の大豆が出品されたことに始まります。

大豆の栄養価の高さが注目を集め、なかでもドイツが高タンパク質を高く評価しており、自国で大規模に栽培を試みましたが、土壌成分が大豆に合わなく、試みは達成できませんでした。

しかし、この試みのネーミングだけがその後も広く知られるようになったのが「大豆は畑の肉」です。

この「大豆は畑の肉」ですが、現実は世界が認める栄養素があり、単純に栄養素のみでスーパーフーズと呼ばれるようになった訳ではございません。

大豆そのものが完全栄養食といえるからです。

この完全栄養食の説明に最も適しているのは、卵です。

卵は卵黄や卵白のタンパク質ですが、必須アミノ酸のバランスもよく、動物性タンパク質の中でも最も優れた、高栄養で質としてもバランスに適した食材です。

卵より大豆が優れており、高評価を得たポイントは、卵は動物性タンパク質を含む食品であり、コレステロールや飽和脂肪酸を含みますので、悪玉コレステロールとなりやすく、一方大豆は植物性タンパク質が豊富に含まれており、コレステロール値を下げる作用があることが確認され、また大豆には、肉や魚に匹敵する良質なタンパク質が豊富であり、加えて中性脂肪を下げることから体脂肪を下げる効果まで兼ね備えている、そこが「大豆は畑の肉」と呼ばれ、世界的なスーパーフーズに入る根拠です。

大豆(soybean,Glycine max Merr)とは(学術向上予備知識編)

〔大豆の構造〕

大豆は子葉、種皮、胚軸からなっており、その比率は90:8:2です。

胚軸は普通には臍(へそ)といわれています。

子葉はうすい表皮を持ち、その下に2・3層の長形の柵状細胞があり、続いて柔細胞となっています。

この中でタンパク質は、大部分が10ミクロン内外のプロテイン・ボディーとして存在しています。

また脂肪はスフェロゾームとよぶ細かい球として細胞中に分散しています。

〔大豆の種類〕

大豆には成育期間の短い夏大豆と長い秋大豆とあり、国内には後者が多いです。

未熟のものを枝豆として食用にする品種と完熟させる品種とありますが、前者をvegetable type後者をfield typeとよぶことがあります。

中国、日本、米国のほか最近はブラジルで生産量が急激にふえていますが、それぞれ品種の数は多数に上ります。

品種や環唆条件によって粒の大きさ・粒の色・胚軸の色・成分組成などが違っており、これが用途に関係しています。

〔大豆の成分〕

大豆はタンパク質30~40%、脂肪19~22%を含み、ほかに炭水化物として20%以上の糖類と4~5%の繊維が含まれます。

タンパク質はグロブリンの一種であるグリシニンが主体を占め、他に別のグロブリンとアルブミンが含まれます。

タンパク質のアミノ酸組成ではリジンがとくに多く、メチオニン、シスチンなど含硫アミノ酸がやや低いです。

脂肪の脂肪酸組成はオレイン酸・リノール酸・リノレン酸が多く、飽和脂肪酸は少ないです。

糖類ではショ糖がもっとも多く5~6%、ほかにラフィノース・スタキオースなどの少糖類があります。

デンプンはほとんど含まれていませんが、枝豆には多少含まれています。

このほかの炭水化物としては、セルロース・アラバン・ガラクタンなどのペントサン類があり、前記の繊維を構成しています。

無機物としてはカリ・リン・カルシウムが多いです。

ビタミンはB1が比較的多く、0.8mg%内外あり、B2・ナイアシンが含まれています。

油溶性ビタミンとしてビタミンA・ビタミンE(卜コフェロール)が含まれています。

大豆にはこのほかにトリプシン阻害因子、ヘマグルチニン(血液凝固物質)など生理有害物質が含まれています。

また酵素としてはβ-アミラーゼ・ウレアーゼなどが他の豆類・穀類と同等あるいはそれ以上に多く含まれています。

〔大豆の栄養価〕

大豆は組織が堅いので簡単な調理では消化がよくありません。

したがっていろいろな食品に加工されています。

加工中に加熱処理されますが、これによって上に述べたトリプシン阻害因子、ヘマグルチニンなどを破壊する効果があります。

味噌・醤油なと微生物を用いる食品ではその作用で大豆の組織を分解して消化がよくなっており、またうま味・甘味成分が生成します。

豆腐・ゆばなどでは大豆の組織を十分破砕、加熱した上で不溶解成分を濾過で除去しています。

大豆のタンパク質のアミノ酸組成でリジンが多いことは穀類と組み合わせたときその不足アミノ酸を補うことになります。

不飽和脂肪酸の多いことは血液中のコレステロールの沈積を防く効果があります。

炭水化物中のラフィノース・スタキオースなどの糖類は大豆を食用にしたときの腸内ガス発生の原因物質と指摘されています。

大豆中に含まれるセルロース、ペントース類はエネルギー源とはなりえませんが、今後食物繊維(dietary fiber)として注目されています。

〔大豆の利用〕

大豆は国内では味噌・醤油・納豆・豆腐・凍豆腐・きなこ・もやし・煮豆(ブドウ豆)など伝統的な食品に広く用いられる他、最近は畜肉、魚肉加工品の一部あるいは全面代替用に組織状、繊維状に加工した製品が植物タンパク食品の名でつくられています。

この種のものは大部分が大豆から油を採った残りの脱脂大豆を原料としています。

脱脂大豆は大部分が飼料に用いられて、一部が上記新タンパク食品、醬油の他豆腐などに用いられ、さらにアミノ酸混合液の原料となります。

油は大豆からヘキサンを用いて溶剤抽出法によってえられるもので、脱色・精製後、揚げ油・サラダ油となります。

また水素添加して硬化油とし、マーガリン・ショー卜ニングなどに加工されています。


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